少し開いたときの話 3 ——— あとは自分で

未分類

観光で訪れた台湾で目に見えるものしか信じない唯物論者のわたしが悟りを開いた時のお話です。

これまでのお話はこちらから↓ 

今日は台湾の祝日。

午前中から友人と会う約束をしている。

いつになく、すくっと起きて淡々と身支度を整えていく。

昨日の症状は治っていない。

ただ、やはり心が静かに落ち着いていて悪い気はしない。

むしろ今までの雑念、頭に浮かんでくるたくさんの思考、その靄が晴れてクリアな感じがする。

友人と観光の中休みにお茶をしている時に思い切ってきいてみた。

私:この間、待ち合わせしたお茶屋さんのお店の人、どんな感じがした?

友:うーん、なんか生きてる世界が違うみたいな不思議な人だったよね。

私:そっかあ。(この子はぼーっと生きてる私よりずっと鋭い)

友:どうしたの?何かあった?

私:うん・・・。

あの茶舗で言われたことをほとんどそのまま話してみることにした。

話を聞き終えると、もう一回行ってみたらいいんじゃない?と彼女は言う。

友:あ、でもなんか怖い気もするよね。

私:うん。

友:でも、旅行で来てるわけだし、心残りはない方がいいかも。

私:確かにそうかも・・・。もう一回行ってみようかなあ。

友:はるちゃん次第だよね。

そう、いつも自分次第なのだ。

友人と早めに別れて時間が余ったので、(もしかしたら気をつかってくれたのかも)

一度ホテルに荷物を置いて、身軽な恰好であの茶舗に向かう。

なんとか、これが何なのか確かめたい。

勢いよく店に入ると、今度は先客がいた。

あれ、また来たのという様子の店主。

ちょっと聞きたいことがあって・・・というと席にうながされた。

接客中の店主のかわりに、彼女と話してと言われ、そこには優しそうな雰囲気の女性がいた。

どうしよう。この人に話していいのかな?と思いながらぽつりぽつりとは話始めた。

私:このお店でお茶をいただいてからお店を出ると、なんだか周りがゆっくり見えて。

  あと、心が静かというか。

女:ああ、そうおっしゃる方多いですよ。お茶で心がほぐされて。

私:うーん、本当に物理的にゆっくり見えるんですよ。

女:・・・?

わたしがいよいよ説明に困っていると店主が戻ってきた。

主:「ゆっくり」ってどういうこと?

私:うーん、歩いている人とか車がゆっくり見えるんです。

主:えっ?

伝わっていないようだった。もうこれは核心に迫るしかない。

私:いや、昨日お店を出るときに何か言われたじゃないですか。

  あれから、周りがゆっくり見えるんです。

主:それは、周りが?あなたが?

私:えっ、(どっちなんだろう・・・)もしかして、わたしがゆっくりになったってこと?

店主はふっと笑うと、「本当は時間なんてない。全部自分の心が決めてるだけ。」と言い出した。

主:あなたはちょっと開いたから、そうに見えるようになった。

私:ちょっと開いた?

主:うん、開いた。

私:これ、治る、いや戻るんですか?

主:たぶん戻らない。

私:日本に帰っても?

主:うん。

私:(治らないんだ・・・!)

主:それが本当のあなた。本当のあなたはとても静か。頭で考えるからわからない。

店を出た今も店主の声が響いている。

あとは自分で頑張って!お元気で!

自分で頑張る。

店主が言っていた修行をしたらいいのだろうか。

座禅的な?瞑想・・・的な?

ずっと、目に見えるものだけを信じていたわたしはまた別の世界へ放り出されたような気がした。

ちょっと開いた台湾でのお話はこれでおしまいです。

もしかして、悟ったのかな?と気づいたのは帰国した後、夫にこの話をしたり、仏教に詳しい友人に話を聞いてからでした。

ちょっと開いてから変わった生活のあれこれはTwitterでつぶやいています。

興味がある方は #ゆる悟り で検索してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました